院長ご挨拶
「山路(やまみち)を登りながら、こう考えた。智に働けば角が立つ。情に棹させば流される。意地を通せば窮屈だ、とかくに人の世は住みにくい」と夏目漱石はうつ病の患者さんのおっしゃるようなことを「草枕」で書いています。実際、一部の学者は夏目漱石が「心の病」にかかっていたと言います。
このように私たちの人生において古来より時代、場所を越えて私たちを悩み、迷わせる事柄、人間関係、経済問題、親子の問題・・・といった「心の病気」を引き起こす事柄が満ち溢れています、と同時に身心相関といわれるごとく、「心の病気」の場合には、「心の症状」だけでなく種々の「身体の症状」を伴います、また逆に「身体の病気」にも種々の「心の症状」が出現してきます。
最近の現代社会では「ストレス」といった言葉で一括される、社会情勢―価値観の急激な変化、対人関係の複雑化、世代間の人生観の相違、会社や学校の問題などの「心を疲れさせること」ことは、加速度的に増大しています。それが証拠に年間3万人以上方が自殺し、社会問題化しています。それではこの複雑化した社会で生活する「社会的存在」を免れ得ない場合、我々はどう対処すればよいのでしょうか。
「心の病」は密接に身体の症状と関連しています。他科受診しても原因が分らず身体的と思っていた症状が治らない時、「心の病」に関連した身体の症状の可能性があります。また以下のような「心の病」に固有の症状が出現し「心が疲れたな」と感じたときに、ご来院ください。おのおの本人に合わせ、心を込めた、治療のお手伝いをいたします。
略歴
- 昭和51年4月1日
- 近畿大学医学部入学
- 昭和57年3月31日
- 同上卒業
- 昭和57年6月1日〜
- 近畿大学医学部精神神経科 研修医
- 昭和59年6月1日〜
- 近畿大学医学部精神神経科 助手
- 昭和60年4月1日〜
- 貝塚中央病院 精神科 医員
- 昭和61年4月1日〜
- 近畿大学医学部精神神経科 助手
- 平成10年4月1日〜
- 近畿大学医学部精神神経科 講師
- 平成16年4月1日〜
- 近畿大学医学部精神神経科 助教授
- 平成19年4月1日〜
- 近畿大学医学部精神神経科 准教授
- 平成19年6月30日
- 近畿大学医学部精神神経科 退職
- 平成19年11月2日
- 向井メンタルクリニック 院長
専攻
うつ病およびうつ状態を中心とした臨床精神病理および精神療法(カウンセリング)
※薬物依存・アルコール依存は当院では専門外としております。
免許・学位・資格等
※2011年1月1日現在- 医師国家試験合格
- 日本医師会認定産業医
- 医学博士(近畿大学)
- 日本欧州共通サイコセラピスト資格
- 介護支援専門員
- 日本精神神経学会 専門医
- 日本老年精神医学会 専門医
- 一般病院連携精神医学 専門医
- 精神保健指定医
- その他:指導医など