アニマルセラピー

ある女性、職場で対人関係がうまくいかず、会社に行きたくない。朝起きれない。寝ようと思っても会社のことを考えて眠れない、ということでお見えになった。

ある時、子供さんがどうしても犬を飼いたいと言い始めた。結局最後は自分が犬の世話をするのがわかっていたので大反対したが、主人も含め全員が飼うことに賛成したので、犬の世話は子供がすることを約束してを飼うことになった。案の定、数日で子供は飽きてしまい、犬の食事、散歩全ての世話をすることになった。朝起きれない彼女にとって朝早くからの犬の散歩、犬は早くから起きて散歩に連れて行けと鳴く。始めは嫌で仕方がなかった。ご近所の手前もあるので、仕方なく早朝から犬の散歩をするようになった。日課になり、次第に朝から起きれるようになり出し、かえって調子が良くなってきた。生活リズムも整い出し、整えばそれだけ不眠などの症状も楽になり始めた。会社での対人関係は変わらないが、まあまあ、さほど苦労なく会社にも行き始めた。楽になり始めてやっと犬が可愛くなり始めた。

ここで「アニマルセラピー」について考えてみたい。良く言われる「動物の癒し効果」はこの場合、あるのかもしれないが、注目すべきは生活リズムもであろう。目覚ましでも起きれなかった彼女がチャンと早朝から起きて犬の散歩である。「犬に引かれて善光寺参り」である。

これが猫ではどうだろうかと、彼女に聞いてみた。「ダメでしょうね?」猫は自由に生きているから。

さらに考える。

イルカはどうか?海でプールで一緒に泳ぐわけにもいかない。

それではミミズクはどうか?夜行性である。

薬の治療とか、カウンセリングとか言うけれど、やっぱり多くの病気で、生活リズムは大きな意味を占めるような気がする。

とりあえず朝からちゃんと起きよう!!!